環境負荷低減の取り組み
■脱炭素への挑戦
特に当社グループでは、「気候変動」を対処すべき重点課題の一つとして位置づけ、エコ&防災事業の推進により、緩和および適応へのソリューションを展開しています。「気候変動」の重要なファクターである脱炭素化について、当社グループでは2021年度に「2050年BXグループ脱炭素宣言」を表明し、取り組みを開始しました。CO2削減目標は、2015年に採択されたパリ協定に賛同し、1.5℃目標を基準として、Scope1およびScope2について2030年までに46.2%削減(2019年度比)、2050年までにカーボンニュートラル達成を設定しています。
当社グループの事業活動で排出するCO2の約8割が電力由来および業務使用車両におけるガソリン使用によるものです。そのため脱炭素化を実現する施策は、生産拠点における設備入れ替え等を含む徹底した省エネ活動を土台として、高効率照明の導入や太陽光発電等の再生可能エネルギーの自家発電、自家消費を基本とした100%再生可能エネルギーへの転換と、業務使用車両におけるエコカー(HV・PHV・EV等)への切り替えを柱としています。
現在、SBT(Science Based Targets、温室効果ガス削減目標の国際的イニシアチブ)へ認定を申請しており、2022年度中の取得をめざしています。また、サプライチェーン上の調達、物流における間接的な排出(Scope3)についても、ステークホルダーの皆様との連携を通じて、CO2排出量の削減に積極的に取り組みます。
■指標と目標
削減施策として、2021年度は国内生産拠点における高効率照明(LED)への切り替えを中心に実施しました。またHV、PHV、EV車使用者に対し、環境貢献補助金を支給する制度を構築し、エコカー転換の促進を図りました。
これらの取り組みの結果、2021年度はScope1+2において2019年度比10%の排出量削減となりました。BXグループはこれからも、CO2削減の取り組みを推し進め、2050年カーボンニュートラル達成をめざします。
2050年度指標と目標
- BXグループが事業活動で排出するCO2(Scope1および2)を実質ゼロにする
- サプライヤーと協力・連携し、サプライチェーン全体でCO2削減に取り組む
2030年度指標と目標
- Scope1+2:46.2%削減(2019年度比)
- Scope3: 27.5%削減(2019年度比)
購入した製品・サービス(カテゴリ1)
輸送・配送(カテゴリ4)
■2021年度の事業活動における環境負荷の全体像(Scope1、2)
ESGデータ集
■消費エネルギーの削減
■化学物質の管理
■資源循環の推進/廃棄物の削減
グループ内生産拠点の各工場では、廃棄物を有効活用することで「排出ゼロ」をめざす、ゼロエミッション活動を推進しています。これまでに、文化シヤッター7工場(千歳、秋田、小山、掛川、姫路、御着、福岡)、およびBXティアール埼玉工場、BX新生精機、BX鐵矢、BX文化パネル播磨工場、BX朝日建材、BXルーテス奈良工場、BX紅雲においてゼロエミッションを達成、継続しています。
BXグループでは2026年度までに国内製造事業所において100%ゼロエミッション達成を目標に掲げ、活動のグループ展開を図っており、2021年度は新たにBX東北鐵矢がゼロエミッションを達成しました。今後も取り組みを推進し、資源の有効活用により廃棄物を出さない循環型社会の構築に貢献していきます。
工程管理課 安全衛生委員長
髙田 矩行
SDGsの達成に向けた取り組みの一つとしてゼロエミッションに挑戦しました。コロナ禍でのリモートキックオフ大会から始まりましたが、課題も多く推進リーダーとして非常に不安なスタートとなりました。廃棄物の種類を仔細に調べてみると、予想以上に多くの種類の廃棄物が排出されており、引き取り業者と何度も打ち合わせを行いましたが、廃棄物がさまざまな形で資源として再利用されることを知り、環境に対する意識も高まりました。コロナの影響もあり、コミュニケーションが制限されましたが、廃棄物置場を整備し、回収容器に写真を表示しわかりやすくするなどいろいろと工夫することで分別を徹底し、ゼロエミッションを達成することができました。今後もゼロエミッションを維持継続していきます。
大竹 幸昭(左)
BX紅雲 製造部 部長
田中 繁(右)
持続可能な社会をめざすSDGsの一端となるゼロエミッション活動に当社も挑戦しました。まずは廃棄物をより細かく分別することを目標に掲げ、活動を主導する推進メンバーと高みをめざしはじめると、不思議とやる気がみなぎりました。事業活動から出る全てのごみを一つひとつ種類分けする地味な作業から始めましたが、分別の仕組みができあがる頃には排出量自体を削減する意識へと変わりました。スケジュールは非常にタイトでしたが、計画日程に忠実に進めたことで目標日までにゼロエミッションを達成することができました。私たちの身近なごみの削減がBXグループの掲げるCSR憲章“地球と共に”に沿った活動であることを実感することができました。継続は力なりと心に決めさらに前に進んでいきます。
乾 栄治(右)
岡田 善行(左)
奈良工場が先陣を切ってゼロエミッションに挑戦することになり、当初は不安とプレッシャーでいっぱいでした。リサイクルの業者によって処分方法や取り扱う廃棄物の種類も違い、調整にいろいろと難しい面もありましたが、業者の方のご指導のおかげで、一つひとつクリアすることができました。リーダーの岡田さんを中心とした推進メンバーで廃棄物置場を新しく設置し、分別をわかりやすくするよう工夫すると、徐々に多くの人が協力してくれるようになり、工場全体に一体感が生まれ活動が加速するようになりました。おかげで予定よりも早く達成要件を満たすことができ、担当としても達成感を感じています。