中期経営計画Q&A

Question

現在取り組んでいる中期経営計画について改めて骨子をお聞かせください。

2020年までの期間は経営の転換期だと捉えています。将来のBXグループのあり方について現在の事業領域にとらわれない幅広い観点で見据え、次のステップへと進化する、いわば準備期間とも言えます。特に東京オリンピック・パラリンピック前後には市場環境が大きく変化することが予想されますが、当社グループが強固でレジリエントな経営体へと成長することがこの中期経営計画の骨子となっています。
基本テーマである「進化する快適環境ソリューショングループ」の実現に向け、事業領域の拡大による企業価値の向上をめざしています。
「基幹事業を伸ばしつつ、注力事業を成長させ、次世代経営へ向けた進化をめざす」ことを具体的な施策として、創業当初から当社グループの発展を支えてきた主にシャッターとドアを中心とした既存事業の強化・拡充を図り、同時にグループのさらなる発展を担う注力事業を成長させることを、将来に向けた成長戦略としています。
特に、2015年度までの中期経営計画でも事業テーマとして掲げていた「エコと防災」については、引き続き当社グループが社会的使命を果たすために注力すべき事業と捉えており、防災関連製品の拡充やステークホルダーとの協働事業により、BCP対策を含めた災害に対する「備え」と災害発生時の被害を最小限に抑えるための「対応」の2つの側面におけるソリューションの展開に注力しています。
海外事業では当社の生産拠点であるベトナムを中核としたASEAN(東南アジア)への販路拡大、現地有力企業との資本提携によるシナジー効果や当社ブランドの浸透にも期待しています。
創業まもなくして業界初のアフターサービス制度をスタートさせた歴史からも、義務化された防火設備の点検報告制度への対応を中心としたメンテナンス事業は、まさに本業を通じて社会的責任を果たすべき重要な注力事業です。
その他、住宅のリフォームやビルのリニューアルを手がけるロングライフ事業、特殊仕様ニーズに的確にお応えする「特殊建材事業」を注力事業としています。
中期経営計画(2016-2020)

BXグループは、2020年までの5ヶ年を見据えた新たな中期経営計画を策定し、2016年度より基本テーマ「進化する快適環境ソリューショングループ」の実現に向けた取り組みをスタートさせました。新中期経営計画の初年度は、これまで培ってきた革新的な取り組みをもとに、受注拡大を柱とした「新たなる挑戦」を推し進めることで、グループ一丸となって目標達成に取り組みました。



Question

5ヶ年計画の中期経営計画における2016年度の位置づけをお聞かせください。

初年度に当たる2016年度は、前年まで推し進めてきた10年間にわたる長期経営計画で実施してきた事業活動を基盤として、いわば長年まいてきた種に実を結ばせるための仕掛けづくりに注力しました。また、未来に向けた仕掛けづくりとして挙げられるのは、積極的なM&Aの推進です。新たな事業領域への拡大に向け、今後のシナジー効果に期待しています。

Question

進捗状況、および成果についてはどうですか。

注力事業を成長させることで、次世代経営へ向けた進化をめざしています。
2016年度は特に「特殊建材事業」と「メンテナンス事業」に大きな成果がありました。
メンテナンス事業については、防火設備の定期検査、および報告制度の法制化に対応した体制を強化しています。急務として進めている検査員とメンテナンス要員の確保・育成や、作業効率の向上等は依然として大きな課題ではありますが、グループ会社である文化シヤッターサービスとの連携により、2016年度は約177億円の売上げ、対前年比で107%となりました。
特殊建材事業につきましては、特殊仕様製品のご要望にお応えするため、特殊技術を保有する提携企業との連携や、技術の標準化・商品化を推進し、新市場の開拓にも積極的に取り組みました。BXグループならではの「お客様を看る」視点と、お客様の潜在化したご要望を顕在化するコンサルティングセールスが功を奏し、2016年度は約6億円の売上げ、対前年比738%と大きな成果をあげました。

Question

初年度を終えて見えてきた対処すべき課題とはなんですか。

当社グループが社会と共生しながら成長し、急速な変化にも対応しうるレジリエントなグループとなるためには、人材力の強化は必須です。絶えず変化する社会課題を解決するために当社グループに何ができるか、自分の範囲外であっても解決に向け率先して働きかけることが重要です。徹底的なお客様目線による高い提案力によってこれまで以上にお客様と社会から必要とされる商品・サービスを提供するために、商品開発はもとより、全ての分野において教育、研修に注力するとともに、従業員が自発的に成長できる人事制度の拡充と環境の整備を進めていきます。
また、インターネットを利用した商品・サービスの提供といったインターネット販売への参入による新たな販売チャネルの開拓など、将来を見据えた取り組みも開始しています。
IoTの発展により、「モノが情報を発信する」時代がすぐそこまできています。当社グループがこれまで築き上げてきた技術といかに融合させるか、これからの大きな課題といえるでしょう。

Question

これからの展望についてお聞かせください。

まず中期経営計画の2年目となる2017年度は、「成長戦略の構築」の基本方針のもとで、従業員一人ひとりが着実にPDCAを回すことで、生産性・効率性の向上に取り組むと共に、先に述べた「基幹事業」の強化と「注力事業」の発展を図ります。
ここ数年でBX西山鉄網をはじめ、建築金物のBXカネシンと木造構造計算のBX TOSHOを新たにグループに迎えたことで「進化する快適環境ソリューショングループ」の経営ビジョンをますます具現化し、これまで培ってきたグループとしての総合力を駆使して地域課題や社会課題に積極的に取り組んでいくことにより、企業価値の向上をめざします。
もちろん当社グループだけで成し得ることには限界があります。産官民を越えたさまざまなステークホルダーの方々と連携し、お知恵を借りながら当社グループの持てる資源を最大限に活かし、高いシナジー効果を発揮することで、社会の持続的発展に貢献していきます。